ギターの【ガイドフィンガー】と【フィンガーノイズ対策】

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同じ弦でポジション移動するときに使うガイドフィンガーというテクニックがあります。

ギターならではのキュッ!というフィンガーノイズとセットで語られることの多いガイドフィンガーですが、ここではポジション移動のやり方のバリエーションなども絡めて見ていきたいと思います。

ガイドフィンガーについて

同弦、同指、異フレットの移動の仕方

上の譜例のように同じ弦で同じ指が連続する時のことですね。

このような場合の移動の仕方は次の3パターンになります。

  • 押さえたまま移動する(スライドやグリッサンドなどがこれ)
  • 一度弦から離して移動する(フィンガーノイズを入れたくない時など)
  • 押さえる力を抜いて弦に触った状態で移動(ガイドフィンガー)

ガイドフィンガーとは

上記の3番目の弦に触った状態で移動するのをガイドフィンガーと呼びます。(エレキは基本常に弦に触っていますので、これをガイドフィンガーに含めるかは微妙なところになりますが)

主な使用例としては、このようにポジション移動を含むコードチェンジ時に同じ弦で共通する指がある場合にガイドとして使用します。

単音でポジション移動する時も使いますし、応用技として共通する指がない時でも使用可能です。

利点は弦を見失いにくいところで、欠点はフィンガーノイズが入ってしまうことなどです。


フィンガーノイズについて

フィンガーノイズ好き?嫌い?

アコギやエレキ界では「ギターっぽくてかっこいいよね」なんて言われたりして、ギター打ち込む時にあえて入れたりするくらい味のある音になっています。

それに対して、クラシックギター界では完全に邪魔者扱いされており、いかにフィンガーノイズを出さないで弾くか工夫されていたりします。ポジション移動時に弦を指でこすった音、その名も「フィンガーノイズ」ですからね。あくまでも雑音、音楽的ではない音、という扱いなわけです。

しかし、実際にはヴァイオリンの弓で弦を擦る音、管楽器のキイの音や息の音、打楽器の叩く音、さらには歌の破裂音なども全てノイズです。もしそれらの楽器をモデリングするとしたら、あえてそのノイズを入れてその楽器の音に近づけることになります。

そうなってきますと、音楽的な音かどうかはその音が雑音か楽音かという問題ではなく、その音がそのジャンルで市民権を得ているかどうかにかかってくると言えるでしょう。

フィンガーノイズをコントロール

つまりケースバイケースということになりますので、特定のジャンルだけをやるのでなければある程度フィンガーノイズをコントロールする方法は知っておいて損はないと思います。

油的なものを塗るとかフラットワウンドを使うとかは置いておいて、テクニカルな面でのポイントを紹介します

フィンガーノイズが入りやすい二つのシーンをそれぞれ解説します。

移動している時

一つ目は当然弦に触りながら移動している時ですが、同じガイドフィンガーでも軽く弦に触った状態と少し弦に圧力が加わった状態ではノイズの大きさも変わってくるということを覚えておくと良いと思います。

完全に弦から離れた状態・・・ノイズなし

軽く弦に触れた状態・・・ノイズ少

弦を少し押した状態・・・ノイズ中

完全に押さえた状態・・・ノイズ多

例として4段階で表してますが実際はシームレスです。

完全に押さえた状態での移動はスライドやグリッサンドになりますので、逆にノイズは気にならないかもしれません。

このように、触った状態か弦から離すかの2択ではなく、軽く触った状態のガイドフィンガーでも気になるようなら離すという感じで、シーンごとに耳で聴いて判断して使い分けていくのが良いのではないでしょうか。

移動する瞬間(離弦)

実は一番大きなフィンガーノイズが出るのは弦から指を離す瞬間です。

離して移動するにしても、ガイドフィンガーを使うにしても、しっかり離すもしくは弦への圧力を解放(力を抜く)してから移動し始めないとフィンガーノイズが出てしまいます。

これは離し方の良し悪しや、いわゆる脱力というところになってきてしまいますが、フィンガーノイズが気になる方は移動中の状態よりもこのポイントを練習する方が先だと思います。