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クラシック音楽は絵とか建築とかと一緒で、古典とかバロックとか時代様式が色々ありますよね。
クラシックの演奏家はそれぞれの時代をそれらしく弾くために一通り(とは言っても大体バロックから近現代までか)学校で勉強します。
が、そうは言ってもやっぱり向き不向きというか得意不得意はありますよね。一口にクラシックと括られてますけど数百年の感性の違いがあるわけですから、合わない時代があるのは当然です。
では、プレイヤーはどのくらい寄せた方がいいのでしょうか?
てか寄せなくてもいい?
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目次
様式?解釈?スタイル?
フレージング
様式というのは作曲におけるその曲の構造的な特徴を指していますので、演奏には直接関係ありません。
一方で、演奏家がどのような解釈をしたのか、聴衆に一番わかりやすく表れるのがフレージングと音色の部分で、この二つは演奏家の個性としても大事な部分です。
フレージングの違いとは、主に次の3つの違いになります。
- デュナーミク・・・音の強弱全般
- アゴーギグ・・・テンポを揺らしたりとか、グルーヴ的な部分
- アーティキュレーション・・・音と音のつながりの部分
様式については(建物と同じように)楽譜という現物があるため比較的当時のイメージを掴みやすいですが、フレージングについては録音とかがないため色々なヒントを基に想像を膨らませるしかありません。(正解がわからないから面白いんだろうけど)
また、近代以降の録音技術が出てきてからの流れを見るだけでも、相当な流行り廃りがあることもわかります。
作曲家の音と演奏家の音
音色(トーン)については、単純に音の鳴らし方もありますがフレージングとも関係してますので、まとめて音ってことで話そうと思います。
その時代の音というのもあると思いますが、プレイヤーが自分の音を持っているように作曲家も自分の音を持っています。この音というのは、好みというかこだわりというか、美意識や思想的なものですね。
結局作曲家にしろ演奏家にしろ、自分の感性にしたがって色々なものを選択していっていますし、それが個性につながっていくわけですから、演奏でも作曲でもその向こうに人が見えることが一番大事なんじゃないかなと思います。
どうアプローチする?
人間合う合わないあるよね
例えば、ドビュッシーの曲でffがでてきたとします。
これをベートーベンのffで弾いてしまってはアウトですがショパンあたりはまだセーフ、みたいなのがあるわけですね。
そんな感じで、対照的な作曲家をそれらしい音で弾きわけるのは、もはや弾き方を変えるというより感性を変えるようなものなので、とっても大変です。
音が多少割れてもいいからガッツリ出すぜ!な人は、フランス系の繊細な演奏は我慢できず、音がにごるのが嫌いな人は、ガッツリ曲でも一歩手前で引いてしまったりとかします。
それが出来る人もいるのでしょうけど、確固たる自分の音がある人ほど逆に厳しかったりします。
ですので、だいたいはそこまでは変えないのが一般的ですね。ミケランジェリのベートーベンは「らしい音」ではないのかもしれないけど、それはそれで面白いよねって感じです。
コピーかカヴァーか
楽譜から始まる音楽は「初演:〇〇」なんて書かれますが、本当の初演者は作曲家本人です。
大体の作曲家は頭の中で音楽を鳴らしていますので、結局はそれがオリジナルの解釈ということになるのです。
作曲家の意図に近づけるというのはオリジナルに近づけること、つまりはコピーをするということですので、学生の勉強としては多いにやった方がいいと思いますが、一人前のアーティストはやはり自分の個性で料理したカヴァーをしてもらいたいというのが私の持論になります。
ま、みんな好きにやろうよってことですね。
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