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レジェンド系シンセサイザーのプラグイン化でお馴染みCherry AudioがRoland Jupiter-6をエミュレートしたプラグイン【Mercyry-6】をリリースしたので使用感などをレビューしていきます!
すでに【Mercury-4】というJupiter-4を基に(今の環境に寄り添う感じの魔改造を施)したプラグインを出しているCherry Audioですが、今回もマニアックぶりを遺憾なく発揮して一番人気のJupiter-8ではなくJupiter-6で攻めてきました。
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目次
Cherry Audio とは?
Cherry Audioは2018年にローンチした比較的新しい会社で、業界のベテラン達による小規模なグループで構成されているみたいです。
Voltage Modularをはじめとしたハイクオリティで魅力的なシンセプラグインをすごいペースでリリースしていますね。
Roland Jupiter-6 とは?
Jupiter-6はRolandの人気機種Jupiter-8の安価なバージョンとして1983年にリリースされました。つまりJP-8よりJP-6の方が後なんですね。
JP-6は単にJP-8の機能を省いた廉価版というわけではなく機能や音といった楽器としての特徴自体も違うため、Cherry Audioはそこに目をつけた感じなのでしょう。
とはいえ、やはり人気はJP-8の方があるためJP-6はプラグイン化もあまりされておらず(本家Roland Cloudでもスルーされちゃってます)、UVIのJP Legacyにチラッとそれっぽいのが入っているだけですので非常に貴重なプラグインとなっております。
Mercury-6 の特徴と機能紹介
オシレーター
2オシレーターをノブでミックスするタイプです。
波形は標準的なものがそろっていますが、ノコギリ+パルス+サインなどの同時押しが可能なのが特徴的ですね。
また片方のオシレーターをソースにしてもう片方にモジュレーションをかけることもできるようになっています。
フィルター
フィルターは、Mercury4がハイパスとローパスのスライダー操作だったのに対し、こちらはハイパス、ローパス、バンドパスの3つから選択する仕様になっています。
バンドパスをLFOやエンベロープで動かせるのが良いですね!
LFOとエンベロープ
LFOの波形も色々そろっていますしリトリガーもできますよ。
オシレーターへは1、2を選択してピッチモジュレーションをかけられます。
エンベロープは2つでいずれにもキートラックとベロシティを備えています。
その他
Mercury6では上声と下声それぞれで独立して音作りすることができるようになっています。
上声のみを鳴らす通常のモードに加えて、上下を一緒に鳴らすレイヤーモードと、上下をキーボードの特定のポイントで分けるスプリットモードを選択できます。
レイヤーモードでは4つのオシレーターを一気に鳴らすことができますので、かなり分厚いサウンドを作ることができますよ。
それぞれの声部をソロで聴くこともできますので音作りもしやすいです。
声部ごとにボリューム、パン、チューニング、ドリフトを調整できますので、同じ音色を左右にPan振ってドリフトかけたりしても良いですね!
こちらはグライドとアルペジェーター、ユニゾンやポリの設定です。
高品位なエフェクトチェーンが付いています。
テープ・ディレイやギャラクティック・リバーブなんかもありますよ。Cherry Audioのシンセに付いてるエフェクトは何気に侮れないです。
Rolandのテープエコー「Space Echo」を再現+αしたエフェクト・プラグイン!Cherry Audio【Stardust 201 Tape Echo】の使い方&レビュー ハードウェアのデジタル・アルゴリズム・リバーブを再現したプラグイン!Cherry Audio【Galactic Reverb】レビュー参考動画
シンセベースは別の音源と混ぜていますが、リードは100%Mercury-6です!
まとめ
レジェンドものならではの時代を感じさせるサウンドを持ちつつも、元からの機能に加えてCherry魔改造によりサウンドメイキングの幅がさらに広がっていますね。
正直いってプラグインものですとオリジナルのハードウェアの仕様がどうちゃら(1ボイス2VCOとかMIDI搭載とか)はあまり参考になりませんので、結局はプラグイン自体(もしくはそのメーカー)と感性が合うかどうかで選んじゃって良いと思います。
個人的には現代のDAW環境ですと(DAW側でレイヤーやらエフェクトやらモジュレーションやら色々やっちゃうから)シンプルなMercury-4の方が使いやすく感じますが、「シンセで音作りした方がテンション上がる!」という方はMercury-6の方がオススメです。
音的にはMercury-6の方が音が太くウォームな感じですが、Mercury-4の方が抜けは良く感じますので現代的な印象になるかもしれません。
気になる方はぜひ比べてみてくださいね!
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