リズムやパン、フィルター効果も思い通りにサクッと作れる8バンド・フィルター・ディレイ!Eventide【H3000 Band Delays Mk II】使い方&レビュー

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ハーウェアも人気の老舗メーカーEventideマルチバンド・フィルター・ディレイH3000 Band Delays Mk II】の紹介です。

ちょっと小難しそうなルックスに早速アレルギー反応が?

しかし実際使ってみると意外とマニュアルなしで簡単に・・・とはいきませんでした。

観念してちゃんとマニュアル読んでみましたが、いやこれはアレルギーを克服するだけの価値のあるディレイですよ!

最大8つのバンドそれぞれのディレイタイムフィルタリングパンニングが自由に設定でき、さらにモジュレーションの適用やMIDIによる操作にも対応しています。

普通のステレオ・ディレイからマルチタップ風のものやモジュレーションを使った凝ったサウンドまで、慣れればイメージ通りのディレイ・サウンドを簡単に作れますよ。

H3000 Band Delays Mk II の特徴と機能紹介

H3000 Band Delays Mk II のシグナルフローはこんな感じになっています。

ちょっとディレイの知識がある人でしたら、これでどういうプラグインなのか大体分かったと思います。

8バンドとは別に独立した通常のディレイを備えているのがポイントですね。

グローバル・パラメーター

全体にかかるパラメーターを調節するセクションです。

これらのパラメーターはモジュレーションで動かすことができます。(モジュレーションをかけたパラメーターはグレーアウトしてフェーダー操作は無効になります)

  • Session・・・オンにするとDAWとテンポが同期されます。
  • Delay Sync・・・オンにするとテンポの変化にディレイタイムも追従するようになります。
  • Tempo・・・Sessionがオフの場合はこちらでテンポを決めます。
  • Meter・・・拍子を設定します。(グリッドもここでの設定が反映されます)
  • Delay Time・・・8つのフィルター全体のディレイ・タイムをコントロール。フィルターごとに設定したタイムがパーセンテージ分になります。
  • Frequency・・・8つのフィルター全体の周波数コントロール。個々の設定のオフセットとして機能。
  • Q Factor・・・8のフィルター全体のレゾナンスを調整。
  • Pan・・・ステレオフィールドの幅を制御。0%でモノラル。-100%では左右のチャンネルが入れ替わります。
  • Feedback Delay・・・8つのフィルター・ディレイから独立したフィードバック・ディレイのディレイタイムを設定。
  • Feedback・・・フィードバック・ディレイの適用量を調整。
  • Mix・・・Dry/Wetミックス。

それと、インプットアウトプットのレベル調整、プリセット変更時にミックスバランスが変わらないようにするミックスロックがあります。

Panがちょっと紛らわしいですね。

ソフトキーには好きなパラメーターを設定して名前を付けられるのですが、Panが設定されているプリセットを見てみるとWidthと名前がついていました・・・

ですよね。

詳細な設定

ビッグダイアル横のボタンで各バンドの細かい設定やモジュレーションの設定をする画面を開けます。

Program Page

各フィルターのディレイタイムを設定するビートグリッド(直接ドラッグでディレイタイムを調整可)、全てのパラメーターがリアルタイムで反映されるグラフィカル・ディスプレイがメインのページです。

また、上部のチャンネルストリップで各フィルターの周波数、Q、フィルタータイプなどにもアクセスできます。

フィルター・タイプ(バンドパス、ハイパス、ローパス、ノッチなど)もバンドごとに選択できますよ。

フィードバック・ディレイ・タイムはグリッドの上の下向きの三角でチェックでき、全てのディレイのタイミングを一望できます。

最大8つまででしたらどんなリズムでも自由に設定することができます。

ちなみに、別のフィルターを同じタイミングに設定することもできますので、パンや周波数、フィルタータイプを変えたものを重ねたりするのも面白いですよ。

Expert Page

全てのフィルターのVoiceのオンオフ位相の反転周波数またはノートQフィルター・タイプディレイ・タイムアウトプットレベルパンを一望できるページです。

ディレイタイムや周波数の関係性はProgramページの方が視覚的に分かりやすいですが、パンやゲインはこちらの方が調整しやすいと思います。

ちなみに、ゲインでステップの強弱を作ったり、だんだん小さくして普通のディレイっぽくしたり、色々できますよ。

MIDIノートモードを使うと周波数とノートをMIDIでコントロールすることができます

ノートの受信モードも4つのタイプが用意されていますので、フレーズによって使い分けることができます。

トラックのMIDIと同じもので動かしてもいいし、パッドのトラックをアルペジオっぽいMIDIで動かしたりなど、音楽的なフィルター効果を作れるので色々遊べます。

Function Page

4つのソフトキーの設定と各パラメーターへのモジュレーションの作成ができます。

モジュレーション・ソースはこんな感じで内蔵のジェネレーター、モジュレーション・ホイール、MIDIなどから選べます。

Function Generator (FG) はLFOとかエンベロープ的な感じで使えるジェネレーターです。

こんな感じの波形やエンベロープを供給できます。

プリセット

プリセットからイメージに近いものを選び、ソフトキーとその下のメインパラメーターをお好みでいじるくらいでも良い感じになります。

かっこいいプリセットがいっぱい入ってますよ!

各プリセットに用意されているスナップショット(特定の設定を保存したもの)はオートメーションできるみたいです。

あまり使わないとは思いますが、なんか面白いことができそうな予感もあります。

CPU

嬉しいことにCPU負荷が軽いです!

7つバンドを使ってモジュレーションもかけてこの負荷ですから、かなりCPUに優しいです。

普通にステレオディレイかけたい時とか、パンを振った反対側にディレイを飛ばしたい時とか、ステレオ感出したい時とか、ちょっとしたディレイ効果が欲しい時でも気軽に使えるのが良いですね!

参考動画

メーカーによる紹介動画

デモ動画

まとめ

基本的にマルチタップ・ディレイのような感覚で使うことができます。

タップを時間、周波数、ステレオフィールド上の好きなところに配置できるのが一番の魅力でしょう。

通常のフィードバック・ディレイをメインにして、そこにフィルターディレイをアクセント的にからめていくのもオススメの使い方です。

また、モジュレーションやMIDI、オートメーションでガンガン動かしていけるのも魅力ですね。

多少とっつきにくいGUIではありますが、エフェクトの作りさえ理解してしまえばシンプルなディレイから複雑なモジュレーションまでスムーズに作れますよ。

アナログ系ハードウェア好きの方も見た目で敬遠せずに、ぜひ試してみてください!

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