90年代を象徴するマルチエフェクト・プロセッサーH3000の主要アルゴリズムを再現したプラグイン!Eventide【H3000 Factory】レビュー

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90年代に人気を博したEventideラック式マルチエフェクト・プロセッサー H3000 Ultra-Harmonizer® の主要なアルゴリズムを再現し新たなプラグインとして昇華させた【H3000 Factory】の紹介です。

ディレイピッチシフターフィルターというエフェクトを中心に、さまざまなモジュレーションノイズオシレーターミキサーなどのモジュールで構成されていて、かなり自由度の高いサウンドデザインが可能となっています。

シンプルなステレオエフェクトからエグい効果音まで色々な音が作れますよ!

H3000 Factory の特徴と機能紹介

ちなみに現行機種の H9000 のモダンなルックスとサウンドもかっこいいです!

プリセット

基本的な使い方としては、プリセットがエフェクトのタイプ、楽器、アーティストもの別に沢山用意されていますので、こちらからテキトーなのを選んで、

各プリセットに用意されているスナップショット(バリエーション的な)から、さらにイメージに近いものを選びます。

最後に、いくつかのパラメーターがアサインされているソフトキーとラックマルチには欠かせないビッグダイアル、ドライ/ウェットなど使って調整すればOK!

いい感じのプリセットがいっぱい入ってます!

エフェクト・ブロック

1からエフェクトを組んでいく場合はこちら。

18のエフェクトブロックをドラッグ&ドロップで自由に入れ替えたりパッチしたりしながらリアルタイムで音作りしていくことができます。

  • I/O・・・インプット/アウトプット。単純にLとRを逆にしたりもできます。
  • DELAY×2・・・フィルターとループ機能が付いたDELAYモジュール。ディレイタイムとループをモジュレーションでコントロール可能。
  • PITCH SHIFT×2・・・ディレイ付きのピッチ・シフト・モジュール。シフト量とディレイをモジュレーションでコントロール可能。
  • FILTER×2 ・・・ローパス、ハイパス、バンドパスのフィルター・モジュール。カットオフとフィルターQ、レゾナンスをモジュレーションでコントロール可能。
  • AMPMOD×2・・・ VCAのようなゲインのモジュレーション・コントロール。
  • SCALE×2・・・反転可能なレベルコントロールのモジュール。
  • MIXER×4・・・2インプットのミキサー・モジュール。
  • ENVELOPE×2・・・ダッカー出力を備えたエンベロープ・モジュール。
  • LFO×2・・・13種類の波形を持つリトリガー可能なLFO。周波数モジュレーション入力も備えています。
  • NOISE・・・オーディオレートのホワイトノイズ・ジェネレーター・ソース。
  • FULLSCALE・・・+1.0 と -1.0 の一定したソースを提供します。
  • MOD KNOB・・・ユーザーが設定するか、H3000 FUNC GENでモジュレートすることができる一定のコントロールソースです。
  • FUNC GEN・・・H3000のFUNCTION GENERATORを再現したもの。他のモジュールの多くのパラメータをスムーズにモジュレーションしたり、それらのパラメータをSOFTKEYやMIDIに割り当てることができる、追加レベルのモデュレーション。ランダム波形はこちらで使えます。

さらにサイドチェイン入力をH3000 Factoryの信号経路にルーティングするための専用入力ブロックも用意されています。

ちなみに、エフェクトの詳細なパラメーターは右側に表示されます。(こちらのパラメーターでパッチの入力先を設定をしても自動でパッチケーブルを繋げてくれます)

エキスパートとファンクション

エキスパートタブに切り替えると各モジュールのパラメーターをざっと見渡すことができます。

ファンクションタブではパラメーターの割り当て先を設定できます。

ソフトキーやモジュレーションホイールなどに複数のパラメーターを割り当てて一気に操作したり、オートメーションで動かしたりできます。

液晶感のあるGUIがいい味出してますね!

「数字がずらっと並んでて頭痛くなってくる」って人、ラックマルチっていうのはそういうものなのです。

参考動画

メーカーによる紹介動画

簡単なエフェクトの組み方

ちょっとしたビート・ディレイを作ってみました。

ここからお好みでフィルターやモジュレーションなどをかけたりノイズを足したり色々遊んでいくと面白いと思います。

まとめ

我々オッサンはラックというだけでなんかテンションが上がるものですが、モジュールをパッチケーブルで繋いでいくモジュラー好きの方にもオススメですね。

モジュールを取っ替え引っ替えしながら組んでいくのは楽しいですが、ちょっと難しそうだなという方はプリセット中心に使っても十分値段に見合った恩恵を受けることができます

サウンドはH9系に比べると少し落ち着いた感じですので、ハイファイな音を求めている方はそちらの方がいいかもしれません。

もちろんマルチエフェクトとしてめちゃくちゃ使えるプラグインではありますが、今時の簡潔で分かりやすい感じではありませんので、ノスタルジックなラックの雰囲気も合わせて楽しむ感じのプラグインですね。

ぜひ、お試しください!

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