左手のフォームについては各々やり易いようにやればいいのですが、「迷った時の目安は欲しい」といった方向けに一般的な左手の持ち方と、手の位置や角度の基本的な考え方について紹介します。
フォームについての注意点をまとめたこちらの記事もぜひ参照ください。
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目次
代表的な2つのフォーム
呼び方は色々ありますが、ギターの左手(押さえる方)はざっくり分けると2つの構え方があります。
それぞれ利点と欠点が違いますので、自分がやりたいスタイルにあったフォームを選択していきましょう。
クラシック式
クラシックギタリストが多く採用しているフォームで、親指を後ろに添えているのと、手のひらがネックに触っていないのが特徴です。
- 指の横の拡張(ストレッチ)やそれを伴う複雑な動きに有利(指の開き方の記事はこちら)
- バレーにいきやすい
- ベンドがやりにくい(出来なくはない)
- 親指での押弦やミュートができない
グリップ式
エレキやアコギ、またはロックやブルースなどのジャンルで多く採用されているフォームで、ネックを軽く握った状態のフォームになります。
- 握る感じでしっかり押さえられる
- ベンドしやすい
- 親指も活用できる
- 指の横方向の拡張が難しい
- バレーするのにフォームを変えないといけない
このように、どちらのフォームも一長一短ありますので、かなり限られたジャンルだけをやらない限りはどちらかだけのフォームに限定することは少ないでしょう。
各々のスタイルによって使い分けのバランスは変わってくると思いますが、基本的にはシームレスに使い分けていくのが一般的です。
ポジション
1ポジション2ポジションといった指の割り当てとしてのポジションについてはこちらの記事を参照ください。
第3関節(付け根の関節)のポジション
結局一番重要なのは第3関節(付け根の関節)のポジショニングです。
この位置が合っていないと物理的に無理な状態が発生してしまい、次のような状態になりやすいです。
- 指が上手く立たない、寝ない
- セーハできない
- 指が届かない
- 指が開かない
しかし、逆にここさえ押さえておけばフォームがちょっと怪しくてもそれなりになんとかなります。
ポジションは自分から見て(ネックを上から見下ろして)前後のポジションと、ネックからのポジション(距離)の2パターンがあります。この組み合わせで適切なポジションを取っていく感じになります。
1の指(人差し指)側と4の指側(小指)のポジションで考えます。(指番号についてはこちらを参照ください。)
どの例も分かりやすくかなり極端にやっていますが、実際には「ちょっとだけ小指側前」と言った感じでシームレスに切り替わります。
例えば、バレーだったら1側をネックから離して少し前に出したりするとやりやすいと思います。
指を立てて押さえたい場合は目的のポジションに指の付け根の関節を近づけ、寝かせて押さえたい場合は逆に遠ざけるのが基本です。(ネックから離しても遠くなります)
手首のポジション
第3関節のポジションは手首のポジションと肘のポジションで決まってきますので、こちらも押さえておくと良いでしょう。
特に手首が固いと押さえるのに無理が生じやすいし、指の動きも悪くなります。そのまま強引に弾いていると痛みが出てきたりもしますので、できるだけ柔軟に使いましょう。
手首のポジションは次の4方向になります。
- 内側(掌側の手首をネックに近づける)
- 外側(手の甲側の手首をネックに近づける)
- 上側(手首をネックの上側に)
- 下側(手首をネックの下側に)
いずれも極端にやっております。
例えば、内側のポジションですと第3関節は1後ー4前になりますが、次項の肘のポジション次第ではそうならないかもしれません。
肘のポジション
手首は微調整くらいに使って、肘メインでポジションをとっていくのもありです。
肘のポジションは前後左右になりますが、バレーやストレッチ時などには肘ー下というのもあり得ます。その場合は腕だけでなく体勢を変える必要があります。
また、肘のポジションが手のポジションにどのような影響を与えるかはギターの構え方によっても変わってきます。
注:あくまでも目安程度に
今回紹介したポジションの知識はヒント程度に留めて、間違ってもこれを元に技術を構築しようなどとは考えないでください。
また上手く弾けている方はこれらの技術をすでに使っていますので、あらためて意識する必要はありません。
そもそも楽器とは特定の部分(腕だけとか)で弾くものではありません。指一本押さえてドの音を鳴らすだけでも全身で複雑な処理がされているものです。
過度なメカニックの知識はそういったバランスを崩すことにもなりかねませんので、どうしても上手くいかない時のヒント程度に留めておくことをお勧めします。
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