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Minimal Audioのソフトウェア・シンセサイザー・プラグイン【Current】の紹介です!
満を辞してと言って良いでしょう。
斬新なディストーション・プラグイン Rift 以来、グングン評価を上げてきたデベロッパー Minimal Audio がついにシンセをリリースです。
王道シンセたちが確固たる地位を気づいている中にあえて切り込んでいくくらいですので、もちろん単なるシンセではありませんよ。
ウェーブテーブル、グラニュラーをメインにしたシンセ・エンジンは今風のサウンドにバッチリ対応でき、さらに Minimal Audio のエフェクトやサウンドパック群とシームレスに連携できるという。
Minimal Audio のすべてを統括できるプラットフォームとして、定番のサウンドからIDMのような複雑で個性的なサウンドまで、あらゆる場面で活躍できる可能性に満ちています!
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目次
Current の特徴と機能紹介
Current はコアとなるシンセ・エンジン部分、エフェクト・ラック、プリセットやサンプルなどを物色できるストリーム、という3つのタブを切り替えて使うようになっていますので、それぞれのセクションに分けて紹介していきたいと思います。
ちなみに、なんだか盛りだくさんの機能で難しそうな感じがするかもですが、シンセを使ったことがある方でしたら最初の使い方ツアーだけでだいたいマスターできますよ。
Engine
Serumのようなウェーブテーブル・オシレーターが2機の仕様。Detuneでずらしたり、Widthで広げたりといった部分の操作性も似たような感じです。
音はクリーンで太く、存在感のある感じです。
波形をモジュレーションでガンガン動かしていけますので個性的な音もたくさん作れますよ!
ウェーブテーブルは最小限のものだけ入っていますので、あとはストリームから好きなやつをゲットするシステムです。
グラニュラー・エンジンも文句なしの使い勝手です。
グラニュラーもネタ音源がないと始まらないため、ストリームから物色しましょう。
好きなものだけ集めて、いらなくなったものは削除できますので、ブラウザがスッキリ保たれるのは良いですね。
こちらはサブ・オシレーターとサンプラーです。
各エンジンを統合するミキサーがないため、レイヤーする場合はそれぞれのレベルをいじる必要があります。GUIのデザイン上仕方ない感じはしますね。
フィルターは2機用意されています。
フィルターのタイプもたくさんありますし、並列/直列ももちろんできます。
FM /AM のルーティングもわかりやすくて良い感じ。
Effects
元々評価の高かった Minimal Audio のエフェクト群を並べていけるエフェクト・ラックです。
まだ単品発売されていないエフェクトもありますが、今後順次リリースされていくものと思われます。
「え、じゃあそのエフェクトも付いてくるの?」と疑問に思われた方、そのあたりはプランのところで説明します。
モジュレーション、その他
モジュレーションはADSR(ホールド付き)、LFO、カーブ、エンベロープ・フォロワーの4種類から選べます。
カーブは自由に描ける今時のシンセによく付いているアレで、フレーズなんかも作れますよ。
アサイン方法はドラッグ&ドロップか右クリックでソースを指定する感じで、特にストレスなく使えました。
ダイアトニック・コードなんかを演奏できるジェネレーターやアルぺジェーターも完備。
Stream
ストリームは Minimal Audio のコンテンツ(プリセット、ウェーブテーブル、サウンド・パック)にアクセス、管理できるタブです。
ここから気に入ったものだけを自分のプリセットブラウザーへ追加していってもいいし、ストリームの方でそのまま管理してもOK。
管理方法もジャンル、タグ、お気に入りなど多彩で使いやすいです。
ウェーブテーブルのライブラリーも充実しています。
気に入ったものはそのまま各オシレーターにロードできます。
使うものだけをダウンロードするシステムなのでストレージにも優しいですね。
Minimal Audio はエフェクトだけでなく、個性的なサウンド・パックも多数リリースしています。
そんなパックのサンプルやループにアクセスできるのが Sounds タブになります。
気に入ったものはグラニュラー、サンプルに1クリックでロードできます。
買い切り VS サブスク・プラン
Current は単なる買い切りのソフト・シンセというだけではありませんので、そこら辺のシステムに触れておきたいとおもいます。
Minimal Audio のコンテンツにアクセスできるプラットフォーム・プラグインとしても機能することは先に触れましたが、その際に必要になるのが Minimal Audio の All Access Plan です。
まあ、今流行りのサブスクリプションですね。
まず、普通にCurrentを単品購入した場合ですが、ファクトリーコンテンツとして、340+ Factory Presets、180+ Factory Wavetables、160+ Factory Soundsが同梱されますので、それだけでも十分使えます。
それに加え1年間のオールアクセスプランもついてきますので、普通に購入しても1年間は全てのコンテンツを使用できます。(1年経って更新しなかったとしても新たにダウンロードしたり編集したりができなくなるだけで、それまでに使ったトラックはちゃんと維持されます)
とりあえず一通り試してみて、あとは好みのサンプルやエフェクトだけ別途購入しようか(またはすでに購入したものがある)という方は買い切りがオススメです。
一方でオールアクセスプランは Current 本体も含まれますので、Minimal Audio の大ファンでこれから先もどっぷりな方はこちらですかね。
エフェクトはファクトリーコンテンツに入っていませんので、サブスクが切れて一台ももっていない状態だとエフェクト・ラックはスカスカになります。
が、Minimal Audio のエフェクトは個性的なのが多いので、使い慣れたものを使いたい方はスカスカでも問題ありません。
ファクトリーコンテンツ以外のWavetableを追加購入する場合は右側な感じ。
サンプルも別途購入で加えられます。
普通にソフトシンセとして完成していますので、Minimal Audio の他のコンテンツ(エフェクト、サンプル・パック)にそこまで興味がなければ単品買い切りでも十分だと思います。
CPU
CPUはウェーブテーブルやグラニュラーを採用しているということもあり、けっこう高めです。
オシレーターをフルで使ってエフェクトもかけるとこれくらいはいっちゃいます。
お世辞にも軽いとは言えませんが、このクオリティならそんなもんかなって感じもします。
バージョンアップ情報
バージョン2.0(2024-11-7追記)
XYパッド風の新しいインターフェースPlay、ウェーブ・シフター・エフェクト、ミキサーパネルなど強力な機能を新搭載。
ユーザーの方は無料でアップデートできますよ!
ちなみにCPU効率はそんなに変わらずでした。
せめてSerumレベルまで落ちてくれるともうちょい気軽に使えるんだけどなー。
参考動画
気に入ったプリセットを二つずつ使ってリズムを足しました。ミックスはボリュームのみで、エフェクトは加えていません。
プリセットをベースに4台使って1曲作ってみました。
試しに4台ともMIDIトラックのまま最後まで行ってみましたが、さすがにミックス段階でちょっと雲行きが・・・。
やはり負荷は高いですが、思ったよりも安定しているのでそんなにストレスは感じませんでした。
まとめ
かなり完成度の高いモダン・ソフトウェア・シンセサイザーですね。
もうちょっとしたら Serum VS Current なんて記事を書く海外ブロガーが現れるのではないでしょうか。
サウンド的にはこれまでリリースされている Minimal Audio のエフェクトと同じでクリーンでハッキリした傾向です。
特徴的なベースやドロップのリードを張るのに十分の実力が備わっています。
サブスクに関しては、たしかに即戦力になるようなサウンドパックが沢山ありますし、個性的なエフェクトも魅力ではありますが、1年間のお試しでじっくり吟味してみる感じでいいのかなと思います。
ぶっちゃけサブスクなしでも十分良いシンセですよ。
というわけで、Minimal Audio の魅力が詰まったシンセ、ぜひチェックしてみてくださいね!
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