ディストーションだけに収まらないマルチステージ、マルチバンド、マルチエフェクト・プラグイン！Output【Thermal】レビュー

ユニークかつ即戦力となるインストゥルメント、エフェクトを展開しているロサンゼルスのメーカー Output のディストーション・エフェクト・プラグイン【Thermal】の紹介です！

• 最大３つのステージで処理できる。
• 各ステージを別々の周波数帯域に設定することも可能。
• マクロを直感的に調整できるXYコントロール。
• 19種類のアナログ＆デジタル・ディストーション・アルゴリズム。
• 9種類のエフェクト。
• モジュレーション機能。
• ステレオ・イメージング機能。

かなり盛りだくさんな内容のプラグインですが、それでいて大味になることもなく、特に肝心のディストーションまわりは音も操作性もかなりクオリティ高いですよ。

マルチエフェクトとモジュレーションによる奇抜なサウンドデザインから、ミキシングでの繊細なサチュレーション・コントロールまで、幅広く使えるディストーション・プラグインとなっております。

参考

DTM用語集（11/1更新）

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Thermal の特徴と機能紹介

メイン・ページ

複数のパラメーターを一度にコントロールできるマクロが二つと、その二つを直感的にドラッグで調整できるXYコントロール、Dry /Wetなどの全体的なコントロールで構成されています。

トラックに合わせて好みのプリセットを選んだら、あとはXYをぐりぐりしてDry/Wetで適用具合を調整すればOK！

プリセットがかなり充実していますので、それくらい簡単に使ってもかなり活用できますよ。

元のサウンドを大幅に変えてしまうような奇抜なプリセットもありますので、サウンドデザインのアイデアにも良いですね。

アドバンス・ページ

プリセットを微調整したい、１から凝ったサウンドを作りたい、ミックスでサチュレーションを調整したい、といった場合はこちらのページで細かく作り込むことができます。

Thermal は最大３つのステージで処理できるのが大きな特徴となっています。

ディストーションやエフェクトを重ねがけしてもいいですし、それぞれの周波数帯域を分けてマルチバンドで処理することも簡単にできちゃいます。

ディストーションのインプットにオートゲインが付いているのがポイント高いですね。

モジュレーションでインプットをガンガン動かしても安全です。

フィードバックのエンベロープ・フォロワーもかなり使えますよ。

もちろん、それぞれのステージで別のディストーション・アルゴリズムを採用することもできますし、

別のエフェクトを重ねることもできますよ。

さらに、サイドのゲイン調整とタイムベースのステレオ幅コントロール。

２バンドのシェルフ・フィルターも用意されています。

モジュレーション

モジュレーションは、自由に描けるタイプのエンベロープが２機搭載されています。

割り当て方は、動かしたいパラメーターまでドラッグ＆ドロップして適用幅を設定するだけなので簡単です。（マクロへの割り当ても同様のやり方）

右クリックで両側に動かすか、片側だけに動かすかを選択できます。

テキトーなエンベロープを描いてくれる RANDOMボタンと、決められた範囲内で毎回違ったエンベロープを生成してくれる HUMANIZEコントロールもかなり良いですね。

マスター

マスター・セクションにもエフェクトをかけることができます。

それとは別に、ハイカットとローカット、バスコンプも標準搭載です。

CPU

CPU負荷は１ステージのみ使用でこんなものです。

軽くもなく重くもなくというところでしょうか。

ステージ数やエフェクトなどを追加するともう少し上がります。

参考動画

メーカーによる紹介動画

まとめ

ディストーションと言いながら、とにかく色々できちゃうプラグインですが、すべてをフル活用しなければいけないわけではありません。

サウンドデザイン的にはプリセットをベースにアイデアを探し、ミックス作業では特定の帯域を狙ってサチュレーションをかけたり、別のステージで高音域のステレオ・イメージを調整したり、といったシンプルな使い方でも十分強力です。

ステージが３つに分かれていることと、豊富なディストーション・アルゴリズムによる柔軟な対応力が一番の魅力かも。

ぜひ、チェックしてみてくださいね！

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