ギターの右手の運指って交互に弾かないとダメなの?〜同じ指連打のススメ

皆さん連打してますか?

今は昔、
ゲーム界では某名人が火をつけた連射ブームにより、
コントローラーのABボタンはゆるゆるになり、
速さを追い求めるあまり爪が削れ、
どちらが沢山連打できたかを争うあまり、
ついにはカウンター付連打専用コントローラー(もはやゲーム関係ない)が開発された。

そして時は流れ、今ギター界でもじわじわと連射ブームが…

来てるかどうかはわかりませんが、今回はギターでの同指連打のススメです。

誰が言い出したのかは分かりませんが「同じ弦が連続した場合はimやam、iaなどのように指を変えるもの」という同指連打が禁じ手に近かった時代がありましたが、最近は使うギタリスト増えましたよね。

アコギでは普通に使うテクニックですし、連打も指替えもそれぞれうまく使い分ければ弾きやすくなったりするところもあると思います。

というわけで、 今回は同指連打の利点と欠点をざっくりとまとめてみました。

利点

音色をそろえやすい

ギターという楽器は多彩な音色が魅力の一つとなっていますが、音色の幅があるということはそれだけ音色をそろえるのが大変ということにもなります。(口元でめっちゃ音程が変わる篳篥でピッチをとるのが難しいみたいな感じです)

特に違う指でそろえる場合は、指によって形や爪や力や精度など諸々の条件が変わるため、あらためてやってみると意外と難しいものです。
同じ指で弾けばその辺の条件が同じなため比較的やりやすくなります。

強弱をそろえやすい

同じ理由で強弱も指を変えない方がコントロールしやすいでしょう。

指使いが分かりやすい

スケールとかをim交互で弾くと途中でどっちか分からなくなったり、なんてことありません?
はい、練習しましょう。

ただ、早くないフレーズの弦移動なんかは無理に指換えるよりも同じ指の方が弾きやすくなることもあります。
楽することはけっして悪いことだけではありませんよ。

そんなことを言うと「AのうちはいいけどBになったときにできなくなるから〇〇しておいた方がいい」おじさんが現れそうですが、そもそもAとBは別物ですし、必要だという実感の伴わない練習は身にならないのでやる必要ありません。(そのままずっと必要にならない可能性もあります)

声部が分かりやすい

多声の曲の問題の一つは声部間の指の受け渡しです。
これもフレーズによりますが、可能なら指ごとに声部を分けちゃった方(上の声部はm、真ん中はm、下はpみたいに)が簡単なことがあります。

ソルの月光なんかがいい例ですね。


欠点

力みやすい

特に早い連打は力みやすいから気をつけましょう。
力むと思わぬ箇所にアクセントがついてしまったり、音が硬くなったりと、色々不都合がおきます。

連打を使う方は力まずにコントロールできるように練習しましょう。

ポジション移動が多くなってしまう

左手を指一本で押さえるとしたらポジション移動が激しくなりますよね。
同様に右手も指一本だと弦移動がポジション移動になって安定しないことも。

音色を変えにくい

ギターの運指は必ずしも弾きやすさだけで決められているわけではない、ということは覚えておきましょう。
音色を変えたり、アクセントをつけたり、というような目的で指を替えることもあります。

まとめ

と、まあこのように一長一短あるわけですが、とりあえず連打もアリだということは知っていて損はないでしょう。

昔は指はかえるもの、その方が絶対に良いのだとされてきましたが、指をかえるリスクも当然あるわけです。

人によってテクニックのバランスは違いますし、慣れによるところも大きいですから誰にでもとはいきませんが、人によってはかなり弾きやすくなったりすると思いますので、是非お試しください!