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ドイツの老舗シンセサイザー・メーカー Waldolf 。
そのテレホタイムと勘違いしてしまう公式サイトの重さは、もはや一見さんお断りの敷居の高ささえ感じさせます。
Waldolf はどちらかと言えばハードウェアなイメージがあるメーカーかもしれませんが、今回は元祖ウェーブテーブル・シンセとして有名な PPG Wave の公式エミュレート版である PPG Wave3.V の紹介です。
私は昔購入したオーディオインターフェースに付いてきた Waldorf Edition 2 で使って気に入り、しばらくしてからアップグレードしました。
それから数年経ちますが、Spire や Serum をはじめとした今時のシンセの中でも(だからこそ?)コンスタントに出番のあるお気に入りシンセの一つであり続けています!
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目次
PPG Wave3.V の特徴と機能紹介
アナログ・コントロール・パネル
特徴的なブルーのルックスを完全再現していてテンション上がりますね!
- BASIS・・・DUAL、QUADおよびMONOモードでは、ステレオ幅が均等に広がり、POLYモードでは入力ノートが交互に左右に振られます。
- VOLUME・・・全体的な音量を調節。
- LFO・・・ピッチやフィルターにモジュレーションをかけられます。ディレイやDAWテンポとの同期にも対応。
- ENVELOPES・・・エンベロープはVCF、Wave、VCA用のADSRが2つと、OSC、SUBのピッチにかけるADが1つ。
- MODIFIERS・・・フィルター(カットオフ、レゾナンス)、サチュレーション、ウェーブテーブルのポジションをコントロールできるセクション。
- MODIFIERS CONTROL・・・それぞれのエンベロープの適用量を調整。
- PANEL FUNCTION・・・フィルターのスロープ、サチュレーション・タイプ、オリジナルの挙動を再現したモードのオンオフができます。
今時のシンセのように柔軟なルーティングはできませんが、いい感じにステレオ感を得られるBASISや心地よいサチュレーションのDRIVEなど、魅力的な機能もついています。
TRUE PPG はオンオフによってはっきりと違います。私はオンで使うことの方が多いです。
デジタル・コントロール・パネル
ウェーブテーブルはこちらで選べます。
定番の波形以外にも楽器系、声系、色々入っていますよ。
波形の切り替えとポップアップウィンドウを開く矢印がめっちゃ小さいですが、一応マウスのスクロールなどでも切り替えできます。
アッパーウェーブ、サブウェーブの設定もこちら。
アルペジェーター付き。
PPGのバージョンを切り替えることもできちゃいますよ。
しれっとサンプルのロードもできるという。
あえてPPGでやらなくてもいいかなと思い使ったことがない機能なのですが、意外と使ってみたらハマるかも?
ピッチ関係のコントロールができるセクションです。
全体のチューニングやデチューン(何気に2オクターブまで設定できる)、エンベロープでOSCとSUBのピッチを動かしたりもできます。
こちらはモジュレーション関連のセクションです。
現在のシンセと比べるとちょっと自由がきかなく感じるかもしれませんが、ならではの面白い設定なんかもあるのがヴィンテージものの魅力の一つ。
エンベロープやLFO、オシレーターの波形を視覚的にチェックすることもできるようになっています。
エンベロープはこちらで直接いじることもできますよ。
エフェクトもかなり良いですね。
特にフェイザーとコーラスは単独でも使いたいくらいです。
全体的な設定をするところです。
正直あまりいじったことないです。
プリセット
実はチャンネルごとに音色を割り当ててレイヤーしたり、マルチアウトしたりとかもできるらしいのですが、私はもっぱらプリセットブラウザとして使っちゃってます。
魅力的なサウンドもたくさん入っていますが、波形選んで1から作るケースの方が多いかも。
参考動画
まとめ
現在大人気のウェーブテーブルシンセ Serum なんかに比べると音も操作性もだいぶレトロな感じですが、むしろそれが上手いこと働く場面も多いため重宝しています。
ただ、その辺りは制作する曲のジャンルやスタイルにもよりますので、例えばゴリゴリのシンセ・サウンドしか使わないって方は買っても倉庫番になってしまうかもしれません。
80年代のシンセ・サウンドが好きな方にはもちろんオススメですが、バランスよく色々使えるウェーブテーブル・シンセが良いんだけど、アナログの太くて温かみのある音も捨てがたいって方は、ウェーブテーブル方式ながらフィルターはアナログを採用していたPPGはぴったりではないでしょうか?
くっきりはっきりのモダン・シンセの音に最近疲れたかも?と思ったら、ぜひ試してみてくださいね!
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